多汗症の原因、改善方法を知り予防!手術という手段も

通常よりも多量の汗をかいてしまう症状が多汗症です。
人によっては異常な量の発汗が見られる場合もありますが、それ自体がストレスになることも珍しくありません。
日常生活に影響が出てしまうこともあるため、治療や対策も必要になってくるでしょう。
しかし、多汗症になってしまう原因や、改善方法が分からない方も多いと思います。

多汗症になる原因とは?

一口に多汗症と言っても、実は3つのパターンに分けられます。
それぞれ原因が異なるため、どこ部分に汗をかくかによって原因を探りましょう。

全身性多汗症

全身性多汗症とは、体全体に異常な発汗が見られる多汗症の総称です。
原因は人によって異なるものの、体の異常や病気が原因とされています。
主に更年期や一部の感染症、低血糖や甲状腺の障害、薬剤の副作用などが考えられます。

局所性多汗症

局所性多汗症は、体の一部分にのみ異常な発汗が見られる症状です。
例えば手の甲や足の裏、脇、頭皮など、部分的に汗をかきやすい場合が当てはまります。
主な原因はストレスなど精神的な要因で、自律神経に異常をきたしている可能性があります。
他にも遺伝による影響や外傷、循環器・神経系の病気などによる原因も考えられます。

原発性多汗症

原発性多汗症は、原因がいっさい見られない多汗症のことを言います。
この場合は原因そのものが不明であり、自分で対策を取るのも難しいのが実情です。
皮膚科へ行き、症状のチェックと適切な治療を受けるのが望ましいでしょう。

まずは自分がどの多汗症に当てはまるか考えることが大切です。
特にどこが一番汗をかきやすいのかチェックしてみましょう。

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多汗症を改善するための方法一覧

多汗症は様々な影響を及ぼす症状ですが、対策方法も少なくはありません。
症状でお悩みの方は、以下のいずれかを検討してみてはいかがでしょうか。

食生活の見直し・改善

食生活の見直しや改善は多汗症に有用な手段となります。
食事は交感神経の働きに影響を及ぼし、多汗症の症状を悪化させることも珍しくありません。
特に辛いものなどの食べ過ぎや、カフェインを多く含むコーヒー・紅茶を控えめにするといいでしょう。

生活習慣や環境の改善

生活習慣を改善することで、交感神経の優位性を抑えることが可能です。
過度な喫煙や飲酒を避け、十分な睡眠を取ることで多汗症の改善が期待できます。
多汗症でお悩みなら、一度生活環境を見直してみるのもおすすめです。

ストレスの発散・解消

ストレスが交感神経に悪影響を及ぼすと、発汗量がコントロールできなくなります。
そのため、定期的なストレスの発散や解消も症状の改善に繋がります。
ストレスを溜め込まない環境を作ることも重要です。

薬による治療

病院での治療を行う場合、薬による治療もできます。
内服薬や外用薬のほか、症状の具合によっては漢方薬による治療を行うこともあります。
根本的な改善を望む方は、病院で相談してみるといいでしょう。
しかし、人によっては薬の副作用が出るので注意が必要です。

手術による改善

薬物治療でも症状が改善されない時は、手術によって改善できる可能性もあります。
交感神経遮断術と呼ばれる手術法で、交感神経を切除するか、焼いて遮断する方法です。
切除する場所によりますが、手術時間は15分~1時間程度と短く、傷も数ミリほどです。
ただし代償性発汗と呼ばれる合併症があるため、他の方法よりリスクを伴います。

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まとめ

日常生活に悪い影響を及ぼしたり、ストレスの原因にもなるのが多汗症です。
原因は人それぞれで、精神的な影響も大きいですが、他の病気が原因になっている場合もあります。

ただ、どのような原因でも食生活や生活習慣の見直しによって改善が期待できます。
それでも症状が改善されない時は、病院で本格的な治療を受けてみるといいでしょう。

薬物治療の他に手術もありますが、リスクもあるので注意が必要です。
病院で相談し、自分に合った適切な治療法を選択しましょう。