多汗症とは?汗かきだとワキガになりやすいの?

どれだけ汗をかくかは個人差がありますが、大量に汗をかいてしまう方もいらっしゃると思います。
他の人がさほど汗をかいてないのに沢山吹き出てくる場合、もしかしたら多汗症になっているのかもしれません。
実はワキガと間違える方も中にはいますが、多汗症とワキガは基本的に異なるものです。
ただし、ワキガの引き金になる可能性はあります。

多汗症とは何か?

多汗症は、一般的な人よりも異常に汗をかく症状を言います。
通常の汗というと、運動で体を動かした時や、暑さを感じた時などに分泌されます。
体温の調整が汗の主な役割であり、熱を逃がすために発汗するんですね。

しかし、多汗症の方は少し違い、体を動かしてなくても大量の汗をかきます。
通常なら汗をかく状況ではなくても、緊張やストレスなどが引き金となり、大量に汗が分泌されてしまうんです。
汗をかく場所は人によりますが、主に頭皮や脇、手足などの大量発汗が見られます。
いずれにせよ、大量に汗をかきやすい方は注意が必要です。

多汗症になると、突如汗が吹き出てしまうことも珍しくありません。
ただ、こうした状態が続くと日常生活に支障が出たり、それ自身がストレスになるおそれがあります。
日頃から適切な対策を取り、場合によっては病院で治療が推奨される症状の一つです。

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多汗症とワキガの仕組みは全く違う

多汗症はワキガと間違えられることも多い症状です。
ワキガの特有のにおいも汗が原因で、特に脇汗をかきやすい方は間違えるパターンが多いと言えます。
このため、多汗症もワキガも同じ症状、と考える方は少なくありません。

ところが、多汗症とワキガは汗をかく仕組みが異なります。
多汗症の方も汗を大量にかきますが、分泌される汗腺が違うんです。

一般的なワキガは、アポクリン汗腺と呼ばれる汗腺から汗が分泌されています。
アポクリン汗腺の汗は様々な成分が含まれており、雑菌と混ざり合って特有のワキガ臭を発する原因となります。

しかし、多汗症の方はエクリン汗腺と呼ばれる汗腺から汗が分泌されます。
エクリン汗腺の汗は、私たちが日頃目にしている通常の汗のことで、約99%が水分から構成されています。
そのためにおいを発することも無く、サラサラしているのが特徴です。

このように、ワキガと多汗症は汗が分泌される汗腺が異なります。
仕組みそのものが違うため、それぞれに合った対策を取ることが大切です。

多汗症がワキガの引き金になる可能性もある

多汗症はストレスや精神的な影響が大きいのに対して、ワキガは生活習慣や遺伝などの影響が大きいと言われています。
ワキガと多汗症は別々の症状で、治療方法や対策も異なるため注意しましょう。

ただし、多汗症がワキガの引き金になってしまう可能性も否定できません。
確かに異なる症状であり、これらに直接の関係はいっさいありません。
しかし多汗症はそれ自体がストレスになりやすく、ワキガの原因になってしまうリスクがあるんです。

ワキガの原因は個人によりますが、その一つにストレスがあります。
ストレスによってホルモンバランスが乱れると、アポクリン汗腺からの汗の分泌量が増加します。
そのため、多汗症自体がストレスになると、脇汗の分泌量が増えてワキガになる可能性があります。

誰もがワキガになるとは限りませんが、可能性がゼロではないことに注意が必要です。
多汗症そのものを改善・治療したり、ストレスへの対策も欠かせないでしょう。
不安がある方は、病院で相談してみるのもおすすめです。

まとめ

人は緊張すると汗をかきますが、大量に汗が吹き出す方は多汗症の疑いがあります。
普段から汗をかきやすい方は、特に気を付けたほうがいいでしょう。

ただ、多汗症とワキガは基本的に異なるものです。
症状自体は似ているものの、汗が分泌される汗腺が違います。
間違えやすいですが、別物のため注意しておきましょう。

その反面、多汗症がワキガを引き起こす可能性は否定できません。
多汗症の対策をしっかり行い、ワキガを引き起こさないよう努めることも大切です。